1月末の日曜日に防火訓練が行われました。昭和24年1月26日に発生した法隆寺の大火を教訓に文化財防火デーが定められました。本山を支えている住職たちと慈恩寺地区の自営消防団、広域消防本部の合同の防火訓練が毎年この時期に行っています。
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今回は、諺(ことわざ)「二の舞を舞う」について紹介します。

この諺は、前回紹介した舞楽「二の舞」に由来しています。
 二の舞は安摩の舞の後に続いて演じられます。身にまとう装束などは安摩とまったく違いますが、同じ笏(しゃく)を持って舞ところが共通しています。
古代の中国で安摩の舞を見た老爺が真似して舞ったところ似ても似つかず滑稽で見る人たちから嘲笑されたというの言い伝えがあります。
そのことから、他の人のやることがうまくいったから真似て自分もとか、前回成功したから今度もなどと同じことをして失敗することを「二の舞を舞う」とか「二の舞を演じる」というようになりました。 
また、「二の舞を舞う」と似たものに「二の舞を踏む」があります。「二の舞を踏む」というのは「二の足を踏む」という諺と混同して使われるものと思われます。
「二の足を踏む」は一歩踏み出したが二歩目はためらってしまうとか、思い悩んで前に進めないなど、迷って決断がつかないことを例えて使われます。
舞台に立って演じることを「舞台を踏む」ともいいますので、そこから「二の足を踏む」となったのかもしれませんが、一般には誤用とされているようです。

 二の舞DSC_1812 のコピー安摩DSC_0897 のコピー